愛犬の介護②-白内障からの認知症-

こんにちは。

 

前回の続き、先代犬「はな:20歳」「もも:17歳」の介護について書いていきたいと思います。

 

f:id:dog_ren:20190612194315j:plain

いつも2匹で玄関マットの上で並んでお留守番しているいい子達でした。

最初に異変を感じたのは1歳若い17歳のもも(画像右)でした。

 

すでに目は白内障で白くなってきていたものの、白くなってきたのは13歳くらいからでしたので、先生からは高齢犬への麻酔は体力的にも死亡リスクが高まる為止めた方がいいと言われていました。手術はせず、白内障の目薬を点眼するのみで自然に任せていました。

 

目が見えなくなってきたのか、ある日、散歩を嫌がり一歩も進まず鳴いて怖がって抱っこをせがむようになったので、無理に連れていくことをやめました。

 

「あぁほとんど見えなくなったのかな」

 

と思う日がそれから一週間後に来ました。白い所が黒目のほとんどを占めていたのです。ついこの間までこんなに白くなかったのにと思うほど。歩くのも匂いを嗅ぎながら壁にぶつかることもありました。

 

そして、すぐに認知症の症状がでました。

 

同じ個所をひたすらずーっと歩くのです。アイコンタクトを取ることもできません。

名前を呼んでも、手を振っても体を撫でてもこちらを見据えることは無くなりました。

f:id:dog_ren:20190612195540j:plain

画像では認知症に見えないほどだと思います。17歳です。

白内障により見えなくなったから認知症を発症したんだろうなと思わせるような流れでした。

 

ずーっと歩いて、壁に頭をぶつけてはまた元の場所に歩きを繰り返し、狭い所へ頭を突っ込んだら後ろに戻ることができずに鳴くんです。

 

犬の認知症は、後ろに戻ることができず、前にしか進めないという症状があります

 

まずは狭い所、頭を突っ込めるところを塞ぎました。

 

そして、今までのんびりしていた場所で寝ることはせず、どこにでも糞尿をし、ひたすら歩く。そして疲れたらその場で寝るの繰り返しです。そして夜泣き。

 

ふと普通に戻り、クルートに落ち着くときもあるのです。

 

ですが、仕事で4時間ほどのお留守番の間、糞尿を踏み散らかし、部屋が汚物まみれになりました。毎日掃除が大変でしたが、足腰の為に出来るだけ歩かせようとも思いました。寝たきりになったらそれこそすぐ死ぬんではないかとハラハラしていました。

おむつをしようと思いましたが、できるだけ負担をかけなくなかったので止めました。

 

うちは、フローリングでも犬が滑らない様に高額ではありましたが滑り止め効果があるUV加工をしており、足を滑らせることはほとんど無かったと思います。

 

そして今までは一直線に壁にぶつかる迄歩いていたのが、ある日を境に同じ個所でグルグル回りだしました。永遠とグルグル回り、目がまわったら倒れて寝て、起きてまたグルグル・・・・

 

目がまわって倒れた時に床に頭をぶつけたりしたので、もうこれはフリーは危険だなと思い、広めのサークルをリビングに設置しました。フローリングの上にクッションフロアマットを敷き、固さを軽減しました。その上にペットシートを敷きました。

  

しばらくはペットシートを敷いておりましたが、急激に後ろ足が弱り、シートの上でも滑るようになったので、バスタオルを下に全面に敷き詰めました。糞尿をしてもさっと取替えができ毎日洗えるので専用を15枚ほど常備しました。うんちを出したらすぐ歩き踏み散らかすので、毎回足を洗います。一日に2~3回。洗濯も毎日2~3回。

 

お世話に苦痛はありませんでした。ただ、喜怒哀楽が全くなくなり、意思の疎通もできなくなり、犬としての、生き物としての楽しみが無くなった姿を目の当たりにするのが辛かったです。

 

うんちを踏み散らかそうが、水を溢そうが、エサを巻き散らかそうがお構いなしにグルグルグルグル・・・お腹が空いたら餌を食べ、水を飲み、疲れたらその場で寝る。

 

ずーっと歩くので常に息切れ状態。くたくたになり、横に倒れても足を歩くように動かし歩いているつもりなのです。落ち着かせようと撫でても必死に立ち上がり歩き出します。歩けないと悲しそうな声でずーっと鳴くのです。

 

最初の認知症状がでてから5か月くらいでしょうか。

目の精気は無くなり、エサも自力では少量しか食べず、ウェットフードを少しずつ手で与えておりました。水は幸い器をもっていき、鼻に少しあてると飲んでくれておりました。

ですが死期を間近に感じました。もう病院でもどうすることもできず、見守るしか無かったです。

f:id:dog_ren:20190612204357j:plain

この半年は心配で2時間おきに目が覚め様子を見るため、 あまり寝れませんでした。

 

散々歩くので体力もかなり消耗したと思います。いつもと少し違う息遣いで異変を感じ、夜だったため急いで救急病院へ。血液検査では白血球の異常上昇、エコーでは甲状腺と胆のうが腫れているとのことでした。救急病院でも高齢の為処置は点滴以外ないと言われ、徹夜で点滴を見守りました。もうこの時は急変によりぐったりとしているだけ。

 

翌朝にかかりつけの病院に行きました(連携しているため救急病院からすでに連絡が入っており状態は把握してくれていました)が、同じく点滴以外出来ることは無く、ぐったりしており先生からも点滴をしていると水分も取れ、少しは楽だろうということで、病院に預けておくことになりました。

 

翌日、病院から「自発呼吸が無くなり、今は呼吸器を入れていますが もうそろそろです」と電話がかかり、急いで病院へ。

 

到着した時は心臓マッサージを施しており、すぐに息を引き取りました。

先生からも「この状態で二日程でしたし、認知もかなりあったのであまり苦しまなかったと思います。老衰と言っていいと思います。」と。

 

 辛く悲しかったけど、あの認知症の症状を見ていたので、何年もあの状態ではなく半年程で虹の橋に渡れてももの為にはよかったのではという気持ちでした。

できるだけのお世話もし、長くパートナーでいてくれたことを感謝しました。

 

この時はなは18歳。夫婦で匂いを嗅がせて死んだことを認知させようかと悩みましたが、ショックを受けてもいけないので、そのままペット葬儀場へ向かいました。

 

f:id:dog_ren:20190612212338j:plain

(18歳のはな。まだまだ元気でソファーへも自力で上がる程。)

 

はなも、ももの認知症は見ていたので分かっていたと思いますし、ケージに居た際もちょこちょこ行っては匂いを嗅ぐ程度で傍には寄りませんでした。

 

 はなも傍にいてくれるパートナーが居なくなりました。ももが居なくなって1週間程はいつもの元気がなく落ち込んでいるように見えました。ですが、その後いつも通りの元気を取り戻し食欲もあり、18歳にしては元気よすぎだろうと飼い主が思うほどでしたので気持ちも救われました。

 

もちろん、はなにも老いが襲います。出来るだけのことをしようと、さらに心に誓った日でした。

 

次回ははなの介護について書いていきたいと思います。

 


人気ブログランキング